世界は僕を見放さない
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自宅に溜まっていた白い錠剤を手のひらいっぱいに広げて飲んだ夜が明ければ、勝手に瞳が開いて…
最初に見えた世界は1DKの自宅の天井。
住みはじめた頃にはずいぶん明るく見えていた部屋もいまは灰色の塊でしかない。
今がいつかはわからないけれど、僕は布団に入ったまま横になっている。
最後の記憶のままの格好にため息すら忘れた。
ようやく首を動かして見渡したカーテンの向こうから光がこぼれ、わずかに古新聞回収のアナウンスが聞こえている。
ああ、僕はまだここにいるのか。
絶望に瞳を覆い隠した手のひらがわずかに濡れたのは、世界が僕を引き留めているからだ。
最初に見えた世界は1DKの自宅の天井。
住みはじめた頃にはずいぶん明るく見えていた部屋もいまは灰色の塊でしかない。
今がいつかはわからないけれど、僕は布団に入ったまま横になっている。
最後の記憶のままの格好にため息すら忘れた。
ようやく首を動かして見渡したカーテンの向こうから光がこぼれ、わずかに古新聞回収のアナウンスが聞こえている。
ああ、僕はまだここにいるのか。
絶望に瞳を覆い隠した手のひらがわずかに濡れたのは、世界が僕を引き留めているからだ。
その他
公開:19/12/20 04:55
思い付いたことを思い付いた時にぽそぽそと書きます。
起伏のない文章なのでさらーっと読み流していただければ幸いです。
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