東大陸の話をしよう～怠惰～

　東大陸は正確には大陸ではない。
　大小無数の島々が寄り集まった総称としてその呼び名になったと言われている。
　信仰される神の数が非常に多い多神論国家であり、創作者を唯一神と捉える北大陸からは否定的に観られている。(東大陸の言い分としては、創作者は神を含めた万物の源泉であるとし、必ずしも北大陸の信仰とは矛盾しないと主張している)
　国民は、蟲亜種や小型の獣亜人、妖を含んだ精霊種が多い。
　資源は乏しく、同盟国からの輸入に依存しているが、観光資源に恵まれ、特に春・秋季は閉塞的な北・西大陸からも観光客が訪れる程。
　長らく友好的な形での他大陸との交流があったおかげか、宗教・種族に対する差別意識は薄い反面、それらの問題に対する危機感の不足が指摘されている。
　東大陸の中心とされている島には、白渓と呼ばれる霊峰がそびえ、死したヒトの心(魂)は、一度ここに集うと言われている。