死角記

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佇み続けた、死角に。それは、いうなれば自分からの死角。ともすれば、自分に見つかるとまずいのかもしれない…そういった自覚。により。錯乱し誤字を書くような、または果てなき脱字を繰り返し虚脱、やがて脱衣するように脱皮し解脱、とまでいかずとも運命を受け入れ棒立ち、のちコントロールと被コントロールの隙間で海藻のように揺らめいているのが僕。僕ちん。そのような在り方は無論、得などしないし、むしろ不安しかない、だがこれが自分なのだ、という自覚。だけはいやにある。つまるところ(糞詰まるところ)、僕ちんは自分を知っている、そして自分に知られている。そんなものがあろうがなかろうが、中廊下、自分をつんざくささくれた中央線を、高速よりむしろ高速的なアプローチとしての、異常な低速で駆け抜けろ。と自分が言った。自分に。死角に。やがてその死角から差し出された逆手で謝礼を受け取るようなちゃっかり者。バトンは受け取らない。
青春
公開:19/12/21 11:51

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