鬼、妖界を出る

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妖怪狩り。それは現存している書物には記されていない。だが、確かにそれは行われた。それにより数多の妖怪達が殺されたのだ。
逃げ惑う彼らは妖力を使って何者にも破れない堅牢な結界を構築した。そうしてできたのが妖界である。
時は流れ、数少なかった妖怪達は徐々に増えていった。ここに一人の鬼がいる。
「だから人間達を片っ端から殺せばいいんだよ!」
古き妖怪達に対して唾を飛ばして言葉を発する。だが古き妖怪達は鬼に剣呑な視線を向けた。
「人間達の恐ろしさを知らんからそんなことを言えるのだ。絶対に人間を敵に回してはならん」

それから数日後。妖界で事件が起きた。結界を通り抜けて外に出られる方法が記された巻物が消えたのだ。妖怪達は血眼になってその巻物を探し回る。そんな中、鬼は巻物を持って一人結界の傍に来ていた。鬼は巻物に記された方法で結界を通り抜ける。
「待ってろよ、人間達!」
牙を見せて鬼は獰猛に笑った。
ファンタジー
公開:19/12/18 04:04
更新:20/03/29 17:23

サァモンチップ

小説の構成の練習はショートショート小説でするのが良い、と聞いたのでチャレンジしてみることにしました。
もし何かおかしな所があれば遠慮なく突っ込んで下さい。
よろしくお願いします。

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