結婚免許証

離婚率の増加、複雑化する家庭事情。結婚＝幸せは過去の話になりつつある。
家庭内暴力、子供の虐待死。結婚＝犯罪者予備軍なんて考えも出始めた。
そこで国は考えた。結婚をする為に免許を施行しよう。
実技と模試で結婚生活で起こる様々な問題を知り、それをパートナーと共に乗り越えていく覚悟と知識と技能を身に着ける。
この制度は大正解だった。免許施行後、家庭内問題と犯罪は激減した。結婚は再び幸せの象徴となった。
結婚免許証を持っていれば、様々な場所で家族サービスが受けられる。結婚予定がない者も積極的に取得を考えた。
何より、特殊結婚免許証を持っていれば二次元のキャラクターとの結婚も認められた。
これによりオタクの免許取得率も上がり、特殊免許センターは同好の士・同好の異性との出会いの場にもなった。
これに味を占めた国は次に恋愛免許書の試行を始めようとした。それは却下された。
何故なら、恋愛は自由だからだ。