美術館にて

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ここは丘の高台に建つ美術館。
春は桜、夏は花火、秋は紅葉、冬は星座がよく見えると街では評判の場所である。
この美術館では月に一回、世界中から集められた絵画や彫刻などを無料で一般公開している。
でも、今日に限っては鑑定師達の貸し切り。
何でも、誰がこの街で一番優れた鑑定師なのか決めようと言うのである。
では、次のお題はこれです。
「ちょっと、学芸員の君。この絵のタイトルが隠されているようだが」
「ええ、ワザとです。皆さんは真贋にばかりこだわって絵を堪能していない様でしたからね。目の前のこの絵画を見てどう感じますか」
「そうだね~。これはきっと京都、嵐山の竹林の道を描いたものに間違いない。空に向かって伸びる何万本もの竹。一本一本の竹の節目まで実に詳細にスケッチされている。きっと有名な作家が描いたに違いない」
「皆さんもそう思いますか。そっか、誰もこの絵が上下逆さまである事に気付かないんですね」
公開:19/10/06 14:36
更新:19/10/06 14:42

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