それはマカロン

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「昨日、渋谷で食べたマカロン超美味かったね」
「ねー」
友人達とそんな話をしていると、隣の席の岡本が「それ俺も好き!」と口をはさんできた。野球部でご飯大好きだと思ってたのに、まさかの甘党。
「あんたマカロン知ってるの?」
「知ってるよ。ほら、あの、ヨーロッパから来た食べ物だろ?」
「そうそう」
「粉で練ってあって」
「そうそう」
「丸くて」
「そうそう」
「小さくて」
「そうそう」
「いろんな色があって」
「そうそう。ホントに知ってたんだ」
「穴が開いてて」
「そうそう。でもあのメレンゲの食感がいいのよね」
「焼いて食べるとおいしい」
「そうそう。…普通焼いてあるよね?」
「チーズとホワイトソースにからめて食べると最高だよな」
「それはマカロニやないかーい!」
「え、違うの?」
「コピペしたみたいにそうそう言って損したわ!」
私達の会話に友人達が呆れた。
「見事な夫婦漫才ね」
「そうそう」
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公開:19/10/06 23:00
更新:19/10/07 06:41
スクー コピーペーストマカロン

のりてるぴか( ちばけん )

月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。

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