電車の席にて
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午後の電車の中、僕はベンチシートのドアすぐの隅に座っていた。適度に空席が目立つ車内でヘッドフォンで音楽を聞きながら。
駅に停まり乗客が乗ってくる。あの若くて可愛らしい女の子、隣に座らないかな。
念を送る。
空振った。向かいのサラリーマンの方が強かったようだ。
また次の駅で、今度はあの清楚系JKにしよう。
念を送る。さっきよりももっと強く。
JKは僕の隣の隣に座った。やはり空振りか。
さらに次の駅で、太ったおばさんが見えた。
念を送る。
失敗した。拒絶は届かなかったらしい。
まだまだ僕は修行が足りないようだ。
駅に停まり乗客が乗ってくる。あの若くて可愛らしい女の子、隣に座らないかな。
念を送る。
空振った。向かいのサラリーマンの方が強かったようだ。
また次の駅で、今度はあの清楚系JKにしよう。
念を送る。さっきよりももっと強く。
JKは僕の隣の隣に座った。やはり空振りか。
さらに次の駅で、太ったおばさんが見えた。
念を送る。
失敗した。拒絶は届かなかったらしい。
まだまだ僕は修行が足りないようだ。
ファンタジー
公開:19/10/02 14:31
更新:19/11/05 15:35
更新:19/11/05 15:35
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武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。
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