『秋風と眼鏡』 恋うらない

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西へ行きなさい。運命が動きます。
僕は占いはろくなもんじゃないと思ってる。
だが敵情分析に恋愛をみてもらった。
西だって?ふん、試してやろう。
西で女子高生が水晶占いをしていた。南に出逢いがあると言うのでそこに行く。
風水占いの美人がいた。ドキリとした。
北がラッキーと言うのでそこに行く。
中年だが美しい女性が気学をしていた。
東に答えあり。
そして最初の場所に戻って来た。

どうでした?
溜息が出た。うろうろしただけだ。
そうですか。しかし運命とは秋風の空そのもの。非常に移ろいやすい。出逢った人達は本当に眼鏡に適う人はいませんでしたか?
…いないことはなかった、けど。
ではあなた次第だったのです。色眼鏡を掛けていては良縁も見えないというものです。
く、一理ある。
そこでお客さん!この良縁を呼ぶ眼鏡はいかがです?今なら秋の割引中!
僕は踵を返した。
やっぱり占いなんてろくなもんじゃない!
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公開:19/10/01 19:04

とーしろさん

はじめまして~。
いつだって初心で、挑戦者のこころでぶっ込みたい素人モノ書きです。

沢山の方々に支えられ、刺激を与えられ、触発されて今日ももちょもちょ書いております。
一人だけでは生み出せないモノがある。
まだ見ぬステキな創造へ、ほんの少しずつでも進んでいきたい。

ショートショートというジャンルに触れる切っ掛けをくださった、
月の音色と大原さやかさんを敬愛し感謝しております。

興味をもって読んでくださる全ての方にも、ありがとうございます~^^

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