人体融解の恐怖

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これは私が体験した出来事だ。
聞いた人は夢でも見ていたのだろうと言う。
けれど、私は現実だと確信している。

その日は会社の飲み会だった。
転勤する人の送別会なので、全員が半強制的に参加だった。
送別会は無事に終わったのだが、私は帰ってから同僚の一人がその場にいなかったことに気付いた。
参加していなかったわけではない。
最初は確かにいた。
しかし、それ以降に見た記憶がない。
まるで空気に溶けてしまったかのように、いつの間にかいなかった。
物を融かす薬品には硫酸や塩酸などがある。
まさかアルコールが科学反応を起こして、その人物を溶かしてしまったのだろうか。
そんなあり得ない推測をしてしまうくらい、いついなくなったか覚えがない。
私は背筋が寒くなりながらも、翌日出社した。
「おはようございます」
「おはよう。昨日どこにいたの?」
「ずっと隣にいましたよ」
同僚は飲み会になると空気になる。
ホラー
公開:19/09/29 08:04

かみゅ( 不思議の国 )

夜な夜な小説書いてます。
感想をくれると嬉しいです。

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