色彩の魔術師と失われた色_(拾壱)

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「よく、僕が禁書を持っていることがわかりましたね」
ばれないようにただのノートに見えるように術をかけたのだがさすが師匠だ。
「もう少しで騙されるところじゃったがな」
「なかなか才能ある弟子ですな。見破ることのできる魔術師はほんの一握りでしょう」
三人で禁書を調べてみる。やれ悪魔の召喚や生贄(それも人間!)などおぞましい内容で見るに堪えない。
結局僕はすぐギブアップしたが、師匠とロイは気難しい顔をしてページをめくっている。

そういえば、師匠は本のわずかなくせや折り目、日焼けなどから本の持ち主がよく開いていたページや好みのページなどを見破る特技があった。ところどころ難しい表記があるがそこはロイが解説してくれる。

「奴らの狙いがわかった。このページを見てくれ」
「この堕天使の挿絵ははもしや……」
「魔王ルシファー、魔王の中でも最大級の悪魔。奴らの狙いは彼を召喚する事でしょう」
ファンタジー
公開:19/09/26 20:33
更新:19/09/26 20:34

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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