少年たちとの夏
3
9
日射しが照りつけ陽炎を生む。
今年もまたこの季節。
3年間の集大成、中体連。
野球部顧問にとっては毎年のことだ。
体は大きくても心はまだ15歳。未熟だ。15歳の少年にプレーなんて求めていない。萎縮せず笑顔で楽しんでほしい。ただそれだけ。だから俺の仕事も1つだけ。
円陣を組む選手達の表情が固い。
「これまでの練習は辛かったか?」
全員が首を縦に振る。
「それも全部この日のためだ。今日笑うために練習で泣いてきたんだ。ミスしたらなんて考えなくていい。ミスも含めてお前たちだ。常に笑顔でいろ!こんなプレーしたらおれはヒーローだ!って前だけ向くんだ」
選手達の表情が和らぐ。
「俺も一緒に野球がしたいけど、俺はグラウンドに立てない。だから楽しんでる姿を見せてくれ。お前達は強い。いつかこの日が最高に楽しかったって言えるような1日にしよう」
一歩一歩踏みしめながら走る少年たちの背中をただ見守る。
今年もまたこの季節。
3年間の集大成、中体連。
野球部顧問にとっては毎年のことだ。
体は大きくても心はまだ15歳。未熟だ。15歳の少年にプレーなんて求めていない。萎縮せず笑顔で楽しんでほしい。ただそれだけ。だから俺の仕事も1つだけ。
円陣を組む選手達の表情が固い。
「これまでの練習は辛かったか?」
全員が首を縦に振る。
「それも全部この日のためだ。今日笑うために練習で泣いてきたんだ。ミスしたらなんて考えなくていい。ミスも含めてお前たちだ。常に笑顔でいろ!こんなプレーしたらおれはヒーローだ!って前だけ向くんだ」
選手達の表情が和らぐ。
「俺も一緒に野球がしたいけど、俺はグラウンドに立てない。だから楽しんでる姿を見せてくれ。お前達は強い。いつかこの日が最高に楽しかったって言えるような1日にしよう」
一歩一歩踏みしめながら走る少年たちの背中をただ見守る。
青春
公開:19/09/24 21:50
ログインするとコメントを投稿できます