その顔が答えだ

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お前の未来だ。納得いくように決めろ。

そう言って背中を押してくれた父が、セコンドについてくれている。期待に応えたい。でも、どうしても足の踏ん張りが効かない。このラウンド、まだ1分もある。

何をやらせても、ずば抜けた結果を残してきた。とくにサッカー、野球、バスケの人気三種目は、周りが放っておいてはくれなかった。

期待通りの活躍をした。一人でチームを引っ張り全国優勝を続けると、どの種目からも将来を約束された逸材と言われた。しかし…。

高みを極めるには足りない。天才だからこそ感づいていた。それは顔の形だ。

サッカーは楕円、野球は長方形、バスケは逆三角形。それ以外じゃ、世界なんて到底無理。だからあの日、どちらにも転べる丸顔に涙を浮かべて、父に相談したんだ。

「どうだ?」

自陣のコーナーで父が手鏡を向けてくる。あえて言えば、ひし形か…。


くそう!
おれ、ボクシングに生きるわ。
青春
公開:19/09/21 22:24

糸太

400字って面白いですね。もっと上手く詰め込めるよう、日々精進しております。

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