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増税を間近に控えたある日、全国各地で店長が不可解な変死を遂げた。
失血死。体内から血の一滴も残っていないその遺体を見て、世間では吸血鬼殺人事件と騒がれた。
しかしこの事件、無論吸血鬼が犯人なわけがない。吸血鬼など存在しない。
では何故、こんなにも多くの店長が亡くなったか?
それは増税前によく見られるあれだ。あの店の幟を見てみろ。そこにも書いているだろう。『出血大サービス!』って。
そう、店長達は少しでも売り上げを伸ばすために出血しすぎたんだ。その結果がこれさ…
哀れだと思うよ。店長達はここまで追い詰められていたんだから…
いいか。金ってのは血液と同じで巡らなきゃ意味がない。止まってしまえばそこで壊死してしまう。
だからこそ、血液と同じである金を地域で循環させようとしたのだろう…その結果が無残にもこの流血沙汰だ…
国家を一つの生物とした話をしよう。今度は増税で国が壊死しなければいいな。
ミステリー・推理
公開:19/09/20 18:29

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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