上司の秘密
2
6
「中村さん」と山口部長の声がした。また始まったかと思い、中村萌子は返事をせずに部長の席へ近づいた。「またこんなミスをして。本当にバカだな。いい加減にしろよ」と叫んでいる。萌子は「すみません」と言って書類を受け取った。自分のミスを部下のせいにするのはいつものことだ。おかげで今日は残業だ。同僚はみんな同情してくれるが誰も助けてくれない。そんなもんである。
9時まで残業の後萌子は駅前のネットカフェに寄った。少し考えた後、「この間お振込みありがとうございました。つきましては今月は8万円お願いします。来週は奥様の誕生日でしたよね。楽しくお祝いしてあげてください。あのことは秘密にしておきますので。あなたのファンより 山口さん」
あの男は馬鹿な秘密が多すぎる。社長の姪と結婚したからには女性のスキャンダルは避けなければならないのに、根っからの好き者なのだろう。まぁ お陰で私も楽しませてもらっている。
9時まで残業の後萌子は駅前のネットカフェに寄った。少し考えた後、「この間お振込みありがとうございました。つきましては今月は8万円お願いします。来週は奥様の誕生日でしたよね。楽しくお祝いしてあげてください。あのことは秘密にしておきますので。あなたのファンより 山口さん」
あの男は馬鹿な秘密が多すぎる。社長の姪と結婚したからには女性のスキャンダルは避けなければならないのに、根っからの好き者なのだろう。まぁ お陰で私も楽しませてもらっている。
その他
公開:19/09/23 09:44
2019年よりショートを書き始めました。おもしろいお話を書けるようにかんばります。
気が付いた点や感想をいただけると励みになります。よろしくお願いします。
ログインするとコメントを投稿できます