虹の彼方に

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僕らは正真正銘日陰者だった。
本性を現そうものなら、社会的に葬られるのがオチ。
長い長い暗黒の年月。
濡れ鼠のように忍び合うしかなかった。
大雨の中、表に出て、粛清された仲間もいる。


嵐はようやく治まり始めた。
少しずつ少しずつ雨脚が弱くなって、薄日が差してきた。
決して許されなかったあちら岸へと橋がかかり、渡る人が増えている。
世界のあちらこちらで晴れていく空。

真青な空を祝福し、僕らは街頭を練り歩く。
虹色の旗、虹色の風船。

一次会が嵐なら、その後は必ず虹会。
さ、君も一緒にあるこ。
その他
公開:19/09/18 19:30
更新:19/09/20 17:39
創樹さんの近作から お題拝借 乗っかってすみません

こぶみかん( 関西 )

ssの庭に迷い込んだこぶみかん。数々のお話の面白さに魅せられ、通い始めた。
気が付いたら、庭の片隅に挿し穂されていた。
いつか実を結ぶまでじっくり育つといいね。

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