二つ目の瓜殺人事件

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ある国に、王様と王様に瓜二つの影武者がいた。
彼らは顔だけでなく性格もよく似ており、王様と影武者という関係ながら、とても仲のいい親友同士で、時々悪戯心を起こしては入れ替わって遊び、家臣たちを困らせていた。
しかしある時、片方が暗殺されてしまった。
慌てふためく家臣たちにもう片方が言った。
「実は今日も入れ替わって遊んでいたのだ。殺されたのは影武者の方で私はこうして生きている。親友を失ったのは辛いが、暗殺者を捕らえれば彼の魂も浮かばれるだろう。だから心配しなくてもよい。」
家臣たちはこの言葉に落ち着きを取り戻し、もう片方が王様となった。
しかし、暗殺されたのが王様の言葉通り影武者なのか、それとも本物の王様なのかは、王様になったもう片方しか知らないことであった。
ミステリー・推理
公開:19/09/18 08:27

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