ライダーあるある

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「今月はもうこれで12件目だな。」

「連中、大きさが変わったからといって、性質までは変わってないからなあ。まったく厄介だよ。」

「ホントに、どうしてこいつら突っ込んでくるのかわからん。」

夜の国道。赤色灯を点けた警察車両が路肩に止まり、事故処理をしている。さきほど救急車でライダーが運ばれていったが、意識不明の重体だった。

かつて奴らがまだ2センチくらいだった時、これまでもその手のアクシデントは存在した。

夜の幹線道路をオートバイが走っている時、突然カナブンが飛んできてヘルメットやライダーの上半身にぶつかることは、よくあったのだ。

たいていはカツンと当たってどこかに行ってしまうのだが、音はしても衝撃はさほどでもなかった。しかし、二輪が飛ばしているときなど、軽装なライダーの肩や胸に激突してくるととんでもない痛みを感じさせることがあったのだ。

それが今は30倍の大きさである。
ファンタジー
公開:19/09/10 18:16

武蔵の国のオオカミ( ここ、ツイッタランド、タイッツー )

武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。

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