ラミ姉さんのカウンセリング

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「おはようございます!」
後輩が今日も元気に出社してきた。心療内科に通い出してから、すこぶる元気がいい。聞くと、カウンセラーがとにかく素晴らしいとのこと。
「先輩も行ってみたらどうですか?」
最近やる気の出なかった俺は物は試しとその心療内科に行くことにした。

「初めまして。面樽裸美子です。ラミ姉さんって呼んで下さいね」
化粧の濃いおばさんだった。ラミおばちゃんだ。しかし、彼女と会話するうちに最近抱えていた鬱蒼とした気持ちがスッキリと晴れていった。確かに只者ではない。
「ありがとうございました」
数十分のカウンセリングの後、部屋を出ようとすると何故か鍵がかかっていた。
「まだ終わってないわ。今のあなたは弱いメンタルをラミネートフィルムで挟んだだけ」
ルミ姉さんの瞳が妖しく光る。
「それだけじゃダメ。ピタッとくっつけて熱く抱きしめなきゃいけないの」

マジかよ。どうりで後輩が元気なわけだぜ。
青春
公開:19/09/10 12:17
スクー メンタルラミネート

のりてるぴか( ちばけん )

月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。

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