文字の力

「ぼくは買い物に出かけてきた。ちょっと遠いけどそこでしか手に入らないので頑張った。」

という文字列を読んで、いろいろな想像ができるだろう。
まずは場面。自分の住んでいる地域が反映されがちである。都会の街中、田舎の田園風景、山の中、海岸線、いろいろな状況が想像できる。時間帯や天候もさまざまな自分の環境が反映される。夜行性の人なら夜だし、雪国なら吹雪かもしれない。
次に、何を買いに行くのか。お金で買えるものなのであろうか？ 買うということばの定義はなんだろう？ 所有権の移転だけなのか、占有権も移るのか？ はたまた金銭で手に入れる以外の解釈があるのかどうか？
さらに、この“ぼく”が必ずしも日本人ではないかもしれないし、もっといえば人間であるとは限らない。

さて、ここまでの前提で、いったい私は何を想定したであろうか？