ムーヒーロー
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20XX年。暗黒街。
廃棄飯を漁りながら、俺らはヒーローの噂話をしていた。
不良に絡まれた松尾は、機関銃みたくギターを鳴らすそいつに助けられた。
バンドマン?
腹を空かした鈴木は、白衣姿のそいつが作った給食に救われた。
給食の人?
「あっ」
油断した…俺らは廃人ゾンビに囲まれていた。
辺りは大炎上。逃げ場はない。
誰かっ!
『ゾンビが鷹を生むだらう』
突然、ゾンビが鷹をげえげえ吐きだす。
今の怖い呟きは、まさか!
ちゃりんちゃりん。強い風が吹き、炎が消える。
『骨のない奴等め』
自転車に乗ったヒーローだ!
「握手して下さい」
憧れのヒーローと握手してわかった。母の手だ。
『ご飯、作らなきゃ』
首からさげた小銭入れを投げると、煙の中から大きなガマガエルが現れた。
「に、忍者!」
『なんでもやってみな』
カエルに股がったヒーローは、ちゃりんぴょんちゃりんぴょんと跳ねて、家族の元へ帰るのだった。
廃棄飯を漁りながら、俺らはヒーローの噂話をしていた。
不良に絡まれた松尾は、機関銃みたくギターを鳴らすそいつに助けられた。
バンドマン?
腹を空かした鈴木は、白衣姿のそいつが作った給食に救われた。
給食の人?
「あっ」
油断した…俺らは廃人ゾンビに囲まれていた。
辺りは大炎上。逃げ場はない。
誰かっ!
『ゾンビが鷹を生むだらう』
突然、ゾンビが鷹をげえげえ吐きだす。
今の怖い呟きは、まさか!
ちゃりんちゃりん。強い風が吹き、炎が消える。
『骨のない奴等め』
自転車に乗ったヒーローだ!
「握手して下さい」
憧れのヒーローと握手してわかった。母の手だ。
『ご飯、作らなきゃ』
首からさげた小銭入れを投げると、煙の中から大きなガマガエルが現れた。
「に、忍者!」
『なんでもやってみな』
カエルに股がったヒーローは、ちゃりんぴょんちゃりんぴょんと跳ねて、家族の元へ帰るのだった。
SF
公開:19/09/03 22:07
更新:19/09/05 12:39
更新:19/09/05 12:39
HAPPY BIRTHDAY
かっこいい女性
呟怖
風
★そるとばたあの400字SSは、ことば遊びと文章のリズムにこだわり、音を体感できる物語がコンセプトです!
★第19回坊っちゃん文学賞大賞『ジャイアントキリン群』
★2025年12月、2冊同時刊行の電子書籍
『3分間のまどろみ カプセルストーリー』(Gakken)に『恐竜バーガー』寄稿。
・カプセルストーリー(恐竜バーガー、『菊池
の選択』、六文字の返信ほか)
https://amzn.asia/d/8qmIuR7
・カプセルストーリー(特殊外来種ハンター、カンガルー・ノート、露の楽譜ほか)
https://amzn.asia/d/iW14MdM
ショートショートの可能性と豊かさが詰まったアンソロジーですのでぜひ!
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そるとばたあ