アトゥム

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私は、周りの子供達とは違い、産まれた時から、蛇の容姿をしていた。
やがて、私はエジプトの民から、蛇が死と再生の象徴であるという理由で、神とあがめられるようになった。

私は、護符であるアンクを首からぶらさげ、生きる意味を尊重し続けた。

私は、二十歳を過ぎると、妻との間に、大気の神シューと、女神テフヌトの二人の子を授かった。

私は、ただの再生の尊重であったが、やがて、天地が誕生することにより、幾度と時代が繰り返されるようになった。

エジプトの民達は、神に見守られながら、土地を耕し、そこに家を建て、平和に暮らした。
それもまた、再生の名において、永遠に繰り返される。
その他
公開:19/09/03 22:01

神代博志( グスク )









 

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