サルの惑々星

18
32

「わー、くせぇ!」
我々が不時着した星は、臭かった。
遠征期間を終え、地球へ帰還中、制御装置が効かんとなり、機関士がこりゃいかん!と近くの星へ。
調査をしてみると、臭いの元は草だった。
「坂本キャプテン!この草、くさっ」
騒いでいると、我々は何者かに囲まれていた。
『ウキウッキー』
陽気なサルたちだ。
『スキスッキー』
サルが俺にハグしてくる。なんか好かれている?
我々はサルの国へと案内された。
『クキクッキー』
サルはクッキーを砕くと、32アイスクリームと混ぜ、振る舞ってくれた。
『ムキムッキー』
やたら、筋肉も触られた。
その理由がわかった。
王宮の壁に、俺のポスターが貼ってあるではないか。
「この国でも、銀河交流戦の野球中継が!」
我々はお礼に、一緒に野球をしようと提案。
『ラキラッキー』
サルと散歩して、球場に到着。
立派な天然芝。思わず、息を吸った。
「くさっ!」
臭野球じゃん。
SF
公開:19/09/06 12:21
HAPPY BIRTHDAY 国シリーズ 坂本

そるとばたあ( 神奈川 )

★そるとばたあの400字SSは、ことば遊びと文章のリズムにこだわり、音を体感できる物語がコンセプトです!

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