アウロシュアスのプロ奏者

10
9

「クラシ(シュッハ)ックギターの演奏(ミュオン)者(チュミン)は、爪を伸ばし(シュッハ)てヤス(シュプス)リで整形し(シュッツハ)ま(ア゛~)す。
 そ(オ゛~)れと同じことです(シュプハ)よ」
 男は『アウロシュアス』という復刻した古楽器の、唯一の演奏者だ。
「楽器を演奏(ミュオン)す(ミャオン)るためには、肉体を変形(シュッツツハ)さ(リャリャリャ)せねばならない。そ(オ゛~)れはどのような楽器でも同様です(シュプハ)が、この『アウロシュアス』が廃れた理由は、そ(オ゛~)の変形(シュッツツハ)度合いが大きかったからです(シュプハ)」
 『アウロシュアス』は、主管を両肺の奥へ挿入し、声帯で音色を変化させ、横隔膜に食い込ませたピストンで通奏低音を、臍から引きずり出した腸を左手で振り回して高音部を奏でる楽器だ。
「現在、お困りのことは?」
「後継者(チュミン)不(ビ~)足さ(リョ)」
その他
公開:19/08/30 17:12
更新:19/08/30 17:13

新出既出

星新一さんのようにかっちりと書く素養に乏しく、
川端康成さんの「掌の小説」のように書ければと思うので、
ショートショートとはズレているのかもしれないです。
オチ、どんでん返し、胸のすく結末。はありません。
400文字、おつきあいいただければ幸いです。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容