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華道の家元に生まれた私達姉妹のセンスは月と鼈ほどの差がある。
派手な姉は華やかな作品で世間から評価を受ける。家元の名を継ぐのに相応しい作品だ!と。
対して私の作品は地味で質素。暗い、つまらない、見る価値がない。散々な評価だ。家の面汚しとさえ言われた。
それでも私は華道を続けた。どうしても見てほしい作品があったから。
その作品を連れて私は展示会へと向かった。姉が嘲笑う。
「ついに何も持ってこなくなったわ!」それに周りも同調するように笑う。
私も笑う。だって、やっと花が咲いたのだから。
大きく開けた姉の口から美しい花が溢れる。それは耳、鼻、ついには眼球を押し出して目からも咲いた。
さすが姉様、派手な花を咲かして下さる。
姉の取り巻きも同様に顔中の穴から花を咲かせた。やはり生ける花瓶が違うと花が見違える。

私は零れ落ちた眼球を拾い集めた。この球根から咲く花で次はもっと美しい花を活けて魅せるわ。
ホラー
公開:19/08/31 19:05

魔法動物フィジカルパンダ

元・パンスト和尚。
7月9日、試しにペンネーム変更。気分転換を図る。

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