黒き閃光

0
5

私たちは生まれながらに人々から忌み嫌われて生きてきた。
彼らに何か酷い仕打ちをしたわけでは無い。彼らの視界に入るだけで理由もなく、私達は罵られ、時に仲間が殺される事もあった。果たしてどちらが忌み嫌われるべき存在なのだろうか?
これも呪われた運命なのだと私たちはその出生を受け入れるしかなかった。彼らの目を避けるため、私たちは光の当たるところを避け、闇の中で生きて来た。それでも私たちの仲間は、彼らに殺されていった。やがて私たちは彼らを避けて生きる人生に疲れ、運命に抗おうと決意した。私たちは進化した。たとえ彼らに見つかっても逃げ切る術を得たのだ。それはとても速くまるで黒き閃光の様だった。それ以来我々の生存率は飛躍的にあがり、私たちは繁栄した。だが私達は油断していた。ある日天井の隅へ追い込まれ、逃げ場を失ったのだ。私は覚悟を彼の顔めがけて飛び込んだ。
彼は叫んだ。ぎゃーゴキブリ!
私達の勝利だ。
ホラー
公開:19/08/31 18:24

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容