マジック

4
6

てれってれ〜

スプーン片手にテレビに映る天才マジシャン、ジョン・ジョンソン。スマートな紳士っぽい人。ひな壇芸人達が見守っている。

「マジックをしま〜す!スプーンに注目してくださ〜い!」

 いえ〜〜い!!わーわー!!

 盛り上がる芸人。

 ジョン・ジョンソンはスプーンをじっと見つめている。

 ジジジ(見つめる音

 今にもスプーンが爆発しそうな、そんな雰囲気。眉間に皺が寄っている。

 ジジ、ジジジ...

「終わりました。」

 ジョン・ジョンソン氏が言った。得意げな顔。しかし、なにも変化は見られない。

「え?」

「スプーソ、なにも変わってないぞ。」

「ん、スプーソが折れるとかそういうのかと思ったのに?」

 芸人達からは不満の声。しかしジョン・ジョンソン氏はあい変わらず得意げな顔をしている。

「あっ」

 芸人が何かに気づいた。

「スプーソ〜〜〜!!」
SF
公開:19/08/29 00:21

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容