ドッグイヤー

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「先輩、休憩終わりっすよ、交代の時間です」

「ん、ちょっと待ってね」

「えっ先輩、それは何をしているんですか?」

「見てわからない?、ドッグイヤーって言って、こうして目印に雑誌の隅をおしょっておくと、どこまで読んだのかわかるって寸法だよ」

「いやいやいや、雑誌一冊分、全ページまとめておしょってるじゃないですか」

「これでわかるよ、じゃ、お仕事してくる」

休憩室の机にポツンと残された4コマ誌、その意味不明の行動の意図を、僕は終業後に知ることとなった。

「君、この本、がっつり読んだね?」

「え?」

「フック状に折りこまれたページは、開くことではがされ、本を閉じたときには、元には戻らないんだよね。今度はフックの外側を押されて、一枚ずつバラバラのドッグイヤーになるんだよ」

「つまり、君がどこまで読んだのかわかるって寸法だ!」

「意味不明です!それがわかると嬉しいんですか!」
その他
公開:19/08/26 18:46
更新:19/08/28 19:02
おしょる→意味は『折る』です

誰か

心楽しい読書になりますように。

https://twitter.com/N2lQzhfmQ7KOqHd

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