タピる

「なぁ、タピろうぜ」
部活の帰り、俺らは渋谷のコンビニへ寄った。
俺は鞄からタブレットを取りだし、飲料売場へ。
「スカッとするのがいいな」
早速、俺は自分のタブレットに購入した物語を、ゴクゴクと読んだ。
菓子売場では、相方がスナック雑誌を、ポリポリと読んでいる。
24時間営業のここ『タピルス』では、様々な電子食籍を即購入、リードインでき、自分で作った食籍まで置いてくれる。
「あれ？俺の作った牛丼がない。店長～」
『なんじゃらほい』
「俺の牛丼、売り切れ？」
『あっちゃ～。また、コンドルさんのカテゴリ違いやで』
俺の牛丼は、なぜか乳牛と間違えられ、アイス売場に。
「話が寒くなってるよ」
『えろー、すんまへん。獏漫を無料にするんで』
蒸し器の中でホカホカの獏漫を、ワンクリック購入。
コマ割りは大胆にカットされ、キャラもジューシーで、吹き出すほどにつまった夢をバクり。
こりゃ、明日もタピるっす！