ラミネート
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「もう知らない!」
些細なことで彼氏と喧嘩。やけ酒の缶ビールをあおる夜。
「また喚いて…。聞かされる身にもなってよ」
ベッド脇のウサギのぬいぐるみの…口が動いた。
「しゃ、喋った!」
「落ち着いて…。あなたのそのザコなメンタル、強くしてあげる。…ラミネートするの」
「え?」
「じゃあ早速ーー」
…あれ?寝てた。さっきのは夢?
つけたままだったテレビではバラエティ番組。アハハ、ウケるー…はずが、私、無表情。
え…感情がない!まさかメンタルラミネートしたから?ずっとこのままなの?もう泣きたい…はずが、私、無表情。
ふいに電話が鳴る。彼氏からだ。
「もしもし…何よ今さら…」
私はいまや感情のない女。こんな電話もらってもね…
何かが裂ける音。
「…会いたい。私も、今すぐ!」
部屋に残されたウサギが呟く。
「やれやれ、ラミネートしても意味がない…まだ、スキがあるなら」
些細なことで彼氏と喧嘩。やけ酒の缶ビールをあおる夜。
「また喚いて…。聞かされる身にもなってよ」
ベッド脇のウサギのぬいぐるみの…口が動いた。
「しゃ、喋った!」
「落ち着いて…。あなたのそのザコなメンタル、強くしてあげる。…ラミネートするの」
「え?」
「じゃあ早速ーー」
…あれ?寝てた。さっきのは夢?
つけたままだったテレビではバラエティ番組。アハハ、ウケるー…はずが、私、無表情。
え…感情がない!まさかメンタルラミネートしたから?ずっとこのままなの?もう泣きたい…はずが、私、無表情。
ふいに電話が鳴る。彼氏からだ。
「もしもし…何よ今さら…」
私はいまや感情のない女。こんな電話もらってもね…
何かが裂ける音。
「…会いたい。私も、今すぐ!」
部屋に残されたウサギが呟く。
「やれやれ、ラミネートしても意味がない…まだ、スキがあるなら」
ファンタジー
公開:19/08/19 22:20
更新:19/08/20 09:46
更新:19/08/20 09:46
スクー
メンタルラミネート
30代後半になりTwitterを開設し、ふとしたきっかけで54字の物語を書き始め、このたびこちらにもお邪魔させて頂きました。
長い話は不得手です。400字で他愛もない小噺を時々書いていければなぁと思っております。よろしくお願いします。
Twitterのほうでは54字の物語を毎日アップしております。もろもろのくだらない呟きとともに…。
https://twitter.com/makihide00
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