優しい日

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お盆も過ぎ、ゆっくりと、集まれる人だけでの叔母の3回忌が行われた。
ちょくちょく遊びに来ていた叔母は、小さな私を膝に乗せてぎゅっと抱きしめ、そして頬に〝ぶちゅー〟と変な音を出すチューをよくしていた。小さな私は可笑しくて笑っていたけれど、いつの間にか私は〝こんなチューでは笑わないぞ〟と思うような拗れた子に成長してしまった。
3回忌の法要も終わり、皆での会食となった。三々五々話をするなかで、姉が〝人生には日々の努力と勉強が大切〟と熱く語り始めた。子等は一生懸命話を聞いている。が、姉が続けて言う。〝まぁ、運だけでうまく行く人も極一部いる〟周囲は少しキョトン顔。あぁ、運だけで上手く行っているのは私の事?そして、ふと思った。叔母は少し拗れて成長してしまった私の事も、なんだかんだ可愛く願いを込めていたのだ。拗れた私が真っ直ぐ育つように願いをこめたチューしていた、と。私は優しい日の中にいたのだと。
その他
公開:19/08/18 23:02

まゆよん

私に似てる小人発見したらしい❗え?!こんなに不気味なの?でも似てる。爆

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