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散歩の途中、物凄い長蛇の列に出くわした。これは一体何の行列だ?
最後尾の人に聞いてみた。
「それは着いてのお楽しみさ♪」
そう言われると並ばずにはいられない。幸い時間はある。気長に待とう。
行列は不定期に動いた。一気に流れ始める時もあれば、数時間動かない時もある。一体この先には何があるんだろう…
思い切って先頭を見てこようと思った。しかしその間、後ろにもっと人が並んだらどうしよう…そう思うとここから動けない。
「これは何の行列ですか?」
後から来た人の、その質問に私も「それは到着してからのお楽しみです」と答えた。
この先、本当に何があるんだろう?
行列は進むも一向に先頭が見えてくる気配がない。
それでも私は待ち続けた。きっと皆、同じ気持ちだろう。

『最近肩が重くて…それに寒気もするんです…』
『そりゃ、あんた。後ろに幽霊の行列作ってりゃ、そうなるだろう…』
住職は僕を見てため息を吐いた。
ホラー
公開:19/08/16 18:41

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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