ブラウン氏の冥界奇行_(11)

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「さて、審判とやらは終わったよ。君はどうしたい?」
アズライールの問いにブラウンははっきりと答えた。
「戻ります。そして、できるならば罪の償いをしようと思います」
八三一分隊や両親の事はどうでもよかったが、
罪のない村を壊滅させた事は彼の罪であり、償いたいと思っているのも事実だった。
「なるほど、ね。君も随分と損な性格じゃないか」
「そうかもしれません」
「わかった。じゃあ糸巻きを渡してくれないか?」
アズライールが糸巻きを受け取ると糸巻きがキラキラと光輝いた。
と当時に糸の先端がものすごいスピードで彼方へ飛んでいき、それにつられて糸巻きが高速で回転する。
ようやく糸が止まると糸巻きはわずかな糸を残してカランと地面に落ちた。
「その糸を伝っていくといい」
ブラウンが糸につかまるとものすごい勢いで引っ張られる。
まるでジェットコースターのような浮遊感と圧迫感を最後にブラウンは気を失った。
ホラー
公開:19/08/16 16:41

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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