夜の景色
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わたしは水が怖い。怖くて泳げない。陸だけで生活出来るのだから泳げなくてもいいのではないか。そんなわたしに母は言う。
「お母さんが特別なおまじないをかけてあげるから」と、わたしの両手を握り見つめ合った。なんだか催眠術をかけられているようなふわふわとした気分。瞼が重くなりわたしは目をつぶる。
じわじわと温かいぬくもりが全身を包み込む。でも温かさが暑さになり少し変になりそう。「もう止めて!」と叫ぼうとした時、心地の良い冷たさが伝わってきて身体がすぅーと楽になる。ゆりかごに乗せられているような感じも加わり気持ちが良い。
「目を開けてもいいわ」
わたしはゆっくりと目を開け、夜の景色を見つめた。わたしは海の上に身をまかせて浮いていた。頭上には母が優しく見つめている。満月の母は綺麗だ。その身体から発せられる月光のわたし。時折、現れる雲も今日はわたし達の繋がりを避けて行ってくれた。永遠にこのままがいい。
「お母さんが特別なおまじないをかけてあげるから」と、わたしの両手を握り見つめ合った。なんだか催眠術をかけられているようなふわふわとした気分。瞼が重くなりわたしは目をつぶる。
じわじわと温かいぬくもりが全身を包み込む。でも温かさが暑さになり少し変になりそう。「もう止めて!」と叫ぼうとした時、心地の良い冷たさが伝わってきて身体がすぅーと楽になる。ゆりかごに乗せられているような感じも加わり気持ちが良い。
「目を開けてもいいわ」
わたしはゆっくりと目を開け、夜の景色を見つめた。わたしは海の上に身をまかせて浮いていた。頭上には母が優しく見つめている。満月の母は綺麗だ。その身体から発せられる月光のわたし。時折、現れる雲も今日はわたし達の繋がりを避けて行ってくれた。永遠にこのままがいい。
ファンタジー
公開:19/08/13 05:15
更新:19/08/13 12:43
更新:19/08/13 12:43
いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。
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