先輩の恋人
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憧れの先輩がいた。恋人になれたらどんなに幸せだろうと思っていた。
でも先輩には既に恋人がいた。
妬ましくてたまらなかった。
あんな奴、いなくなればいいと思った。
本名も知らない先輩の恋人を呪うようになった。
「先輩の恋人死ね 先輩の恋人死ね 先輩の恋人死ね」と強く念じ続けた。
ある日突然、先輩の恋人は死んだ。
嬉しかった。でも、悲しむ先輩の前ではそれを隠し、ひたすら親身に話を聞き、励ますことに注力した。
時間はかかったけど、先輩は閉ざしていた心を開き、笑顔を見せてくれるようになった。
そうしてある日、こう言ってくれた。
「恋人になってくれますか?」
ついに、この日が来た。一も二もなく受諾した。
その途端、頭が割れそうなほど痛んだ。
到底立っていられず、倒れ込んだ。先輩の悲鳴が聞こえたけど、答える余裕はもはやなかった。
薄れていく意識の中、気が付いた。
今は自分が、「先輩の恋人」だ。
でも先輩には既に恋人がいた。
妬ましくてたまらなかった。
あんな奴、いなくなればいいと思った。
本名も知らない先輩の恋人を呪うようになった。
「先輩の恋人死ね 先輩の恋人死ね 先輩の恋人死ね」と強く念じ続けた。
ある日突然、先輩の恋人は死んだ。
嬉しかった。でも、悲しむ先輩の前ではそれを隠し、ひたすら親身に話を聞き、励ますことに注力した。
時間はかかったけど、先輩は閉ざしていた心を開き、笑顔を見せてくれるようになった。
そうしてある日、こう言ってくれた。
「恋人になってくれますか?」
ついに、この日が来た。一も二もなく受諾した。
その途端、頭が割れそうなほど痛んだ。
到底立っていられず、倒れ込んだ。先輩の悲鳴が聞こえたけど、答える余裕はもはやなかった。
薄れていく意識の中、気が付いた。
今は自分が、「先輩の恋人」だ。
ホラー
公開:19/08/11 23:11
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