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散歩中、振り返った彼女がにこり。
「きらきらとふわふわ、どっちが良い?」
え~っと……。まず推理から始めなきゃならない。何でも擬音とか擬態語で片付けるのが困りもの。
「ねぇ、どっち?」
くりっと大きな目、きらきら。上目遣いに空が覗いてる。雲みたいな白い頬っぺたも、ピンクの唇もふわふわ。笑顔はもちろん、とびっきりのきらきら。
「じゃ、どっちも」
「駄目。どっちか」
「君はどっちが良いの?」
そう、訊き返さないと。ノーヒントじゃ正答は難しい。
「え~っと、初めがきらきらで、だんだんふわふわ」
答えになってないけど、答えは判った。小さな肩の後ろに、ススキの穂がきらきら。羽根みたいにふわふわ。気持ち良さそうにそよぐ。
「じゃ、さらさら」
「駄目。どっちか」
陽射しに透けてきらきら。シャンプーの香りがふわふわ。指の間を滑る、さらさら。
可愛過ぎて困る。あと、横の彼氏面が邪魔。そっちは冷風・強で攻撃。
「きらきらとふわふわ、どっちが良い?」
え~っと……。まず推理から始めなきゃならない。何でも擬音とか擬態語で片付けるのが困りもの。
「ねぇ、どっち?」
くりっと大きな目、きらきら。上目遣いに空が覗いてる。雲みたいな白い頬っぺたも、ピンクの唇もふわふわ。笑顔はもちろん、とびっきりのきらきら。
「じゃ、どっちも」
「駄目。どっちか」
「君はどっちが良いの?」
そう、訊き返さないと。ノーヒントじゃ正答は難しい。
「え~っと、初めがきらきらで、だんだんふわふわ」
答えになってないけど、答えは判った。小さな肩の後ろに、ススキの穂がきらきら。羽根みたいにふわふわ。気持ち良さそうにそよぐ。
「じゃ、さらさら」
「駄目。どっちか」
陽射しに透けてきらきら。シャンプーの香りがふわふわ。指の間を滑る、さらさら。
可愛過ぎて困る。あと、横の彼氏面が邪魔。そっちは冷風・強で攻撃。
ファンタジー
公開:19/11/12 00:13
散歩道で見た④
ススキ
秋波を送る秋風……。
創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
小石 創樹(こいわ もとき)名にて、AmazonでKindle書籍を出版中。ご興味をお持ちの方、よろしければ覗いてやって下さい。
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ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.13執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。
【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞
いつも本当にありがとうございます!
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