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「ぐぉっ!」
俺は斬りかかる侍の眉間に渋矢を命中させた。
闇のように黒く変色し、七人目の侍はゆっくりと虚空へ消えた。
鬱蒼と茂る蔦を薙ぎ払い奥地へ進む。
ずしーん、ずしーん、と大地を響かせ巨大な竜が現れる。俺はハチ公の影に隠れやり過ごす。ビルの谷間を飛び廻る蜘蛛男。銀色の円盤に乗る宇宙人。胸にS字マークをつけたマント男。
続々と現れる異形の者たちを射殺し、ようやく開けた場所に辿り着いた。大地には白い縞模様が微かに見え、蔦で覆われた巨大なビルが眼前に屹立していた。
「構えな」
扉の前には腰に銃をぶら下げた男が立っていた。
「⋯⋯⋯」
ズキューーン!
ひゅん!
弾丸が俺の頬を掠め、男の胸には渋矢が突き刺さった。
ガンマンは黒く変色し虚空へと消えた。
案の定ビルの中では、イカれた立体映写機が映画の登場人物たちを次々と実態化していた。
「任務完了だ」
俺は映写機に向け最後の渋矢を放った──。
俺は斬りかかる侍の眉間に渋矢を命中させた。
闇のように黒く変色し、七人目の侍はゆっくりと虚空へ消えた。
鬱蒼と茂る蔦を薙ぎ払い奥地へ進む。
ずしーん、ずしーん、と大地を響かせ巨大な竜が現れる。俺はハチ公の影に隠れやり過ごす。ビルの谷間を飛び廻る蜘蛛男。銀色の円盤に乗る宇宙人。胸にS字マークをつけたマント男。
続々と現れる異形の者たちを射殺し、ようやく開けた場所に辿り着いた。大地には白い縞模様が微かに見え、蔦で覆われた巨大なビルが眼前に屹立していた。
「構えな」
扉の前には腰に銃をぶら下げた男が立っていた。
「⋯⋯⋯」
ズキューーン!
ひゅん!
弾丸が俺の頬を掠め、男の胸には渋矢が突き刺さった。
ガンマンは黒く変色し虚空へと消えた。
案の定ビルの中では、イカれた立体映写機が映画の登場人物たちを次々と実態化していた。
「任務完了だ」
俺は映写機に向け最後の渋矢を放った──。
SF
公開:19/11/12 20:26
更新:19/11/17 02:08
更新:19/11/17 02:08
(੭∴ω∴)੭ 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。 小説・漫画・写真・画集などを制作し、Amazonで電子書籍として販売しています。ショートショートマガジン『ベリショーズ』の編集とデザイン担当。
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