灯りのソムリエ
11
6
「いい灯りですね。」
「そうでしょうか?」
他の人の灯りと比べて自分のは、光も細くて弱く随分と凡庸だといつもコンプレックスで。
だからいいと言われてもディスられてるのかと一瞬。
「えぇとても良い灯りです。」
にこにこと目を細めて言われてちょっと嬉しくなる。
近所のおじさんだったかな?
どこかで逢ったことがある気がするようなないような。
「でももう少し・・せめて強い灯りだったらいいなと思うんです。」
「いいえそんなことありませんよ?
あんまり強くては近寄りがたいじゃありませんか。」
ありがとうと。
口を動かそうとした刹那に一陣の風。
風から灯りを守る手が一瞬遅れた。
「あっ!」
私の弱い灯りではひとたまりもない。
「今にも消えそうでいい灯りでしたよ本当に。」
ほくほくとおじさんが私の魂を刈り取る。
死神がそんな穏やかな顔をしてるなんて聞いてない。
あぁ恨めしや。
「そうでしょうか?」
他の人の灯りと比べて自分のは、光も細くて弱く随分と凡庸だといつもコンプレックスで。
だからいいと言われてもディスられてるのかと一瞬。
「えぇとても良い灯りです。」
にこにこと目を細めて言われてちょっと嬉しくなる。
近所のおじさんだったかな?
どこかで逢ったことがある気がするようなないような。
「でももう少し・・せめて強い灯りだったらいいなと思うんです。」
「いいえそんなことありませんよ?
あんまり強くては近寄りがたいじゃありませんか。」
ありがとうと。
口を動かそうとした刹那に一陣の風。
風から灯りを守る手が一瞬遅れた。
「あっ!」
私の弱い灯りではひとたまりもない。
「今にも消えそうでいい灯りでしたよ本当に。」
ほくほくとおじさんが私の魂を刈り取る。
死神がそんな穏やかな顔をしてるなんて聞いてない。
あぁ恨めしや。
ファンタジー
公開:19/11/12 16:18
ログインするとコメントを投稿できます