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「百年待っていて下さい」

そう言われてからずっと待っていた。苔の上に坐って赤い日を何度も何度も勘定しながら。

女の言うことは理不尽だ。きっと欺(だま)されたのであろうと思ったが、もう少し待ってみることにした。

青い茎が自分の身体じゅうにまとわりつき白い百合の花が咲いた時、やっと気がついた。

あの女は時間に遅れる癖があったと。

暁の星がひとつ瞬き始めた。
ファンタジー
公開:19/11/11 17:52
161 夢十夜 夏目漱石

武蔵の国のオオカミ( ここ、ツイッタランド、タイッツー )

武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。

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