渋谷と兄
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「俺、思うんだけどさ、東京に在るっていうだけで、得してるっつーか、カッコいい感じ出せてる気がするんだよねー。」
「何の話だよ。」
兄に会う為、遥々東京へ来た僕である。兄はコーヒーを飲みながら、また妙な事を言い出した。
「だってさー、よく考えるとダサくないか?例えば、渋谷とか。渋い谷だぜ?渋いお茶を名産にしているわけでもなく、そしてここは谷なのか?俺は今、谷に居るのか?」
「たに…?は知らないよ。確かに、言われてみれば、東京ってだけでカッコいい感じ出せてるな渋谷。」
「だろ?俺さ、田舎の方がカッコいい名前、地名って言うのか?が多いと思うんだ!ほら、水沢江刺とか、カッコ良くね?」
「まあ、渋谷よりは、そうかも。」
「だろ?何を刺すんだって言われたらあれだけど、大切なのは言葉の響きがカッコいいかどうかだ!」
兄はきっと地元に帰りたいだけなのだろう。
ごめんよ渋谷。
「何の話だよ。」
兄に会う為、遥々東京へ来た僕である。兄はコーヒーを飲みながら、また妙な事を言い出した。
「だってさー、よく考えるとダサくないか?例えば、渋谷とか。渋い谷だぜ?渋いお茶を名産にしているわけでもなく、そしてここは谷なのか?俺は今、谷に居るのか?」
「たに…?は知らないよ。確かに、言われてみれば、東京ってだけでカッコいい感じ出せてるな渋谷。」
「だろ?俺さ、田舎の方がカッコいい名前、地名って言うのか?が多いと思うんだ!ほら、水沢江刺とか、カッコ良くね?」
「まあ、渋谷よりは、そうかも。」
「だろ?何を刺すんだって言われたらあれだけど、大切なのは言葉の響きがカッコいいかどうかだ!」
兄はきっと地元に帰りたいだけなのだろう。
ごめんよ渋谷。
その他
公開:19/11/08 13:13
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