変態分別
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ひとりの中年が夜の街に身を潜めていた。
纏った黒のロングコートが闇と調和し、誰も彼に気づかない。コートの下は全裸。そう、彼は露出魔だった。
ターゲットはひとり歩きの女性。慎重に様子を伺っていると、不意に肩を叩かれた。
「あなた、変態でしょ?」
彼は面食らい、逃げる機会を逸した。声の主は婦人警官だった。
「困るのよね…今日は木曜。露出は金曜と決まってるの。知らない?いまや変態は増え続ける一方。取り締まってもキリがない。だから、発想の転換で分別することになったの。月曜はのぞき、火曜は盗撮…決められた曜日と区域内なら変態活動を認めることにしたの。もちろん内容に制限はあるけど」
「…そんなバカな」
「そう?ルールさえ守れば堂々と変態活動できるのよ。今回は特別に見逃すから、次は気をつけて」
パトロールを終え、警官は帰宅し鏡を見た。
「やだ!ヒゲの剃り残し!」
木曜は、女装の日。
纏った黒のロングコートが闇と調和し、誰も彼に気づかない。コートの下は全裸。そう、彼は露出魔だった。
ターゲットはひとり歩きの女性。慎重に様子を伺っていると、不意に肩を叩かれた。
「あなた、変態でしょ?」
彼は面食らい、逃げる機会を逸した。声の主は婦人警官だった。
「困るのよね…今日は木曜。露出は金曜と決まってるの。知らない?いまや変態は増え続ける一方。取り締まってもキリがない。だから、発想の転換で分別することになったの。月曜はのぞき、火曜は盗撮…決められた曜日と区域内なら変態活動を認めることにしたの。もちろん内容に制限はあるけど」
「…そんなバカな」
「そう?ルールさえ守れば堂々と変態活動できるのよ。今回は特別に見逃すから、次は気をつけて」
パトロールを終え、警官は帰宅し鏡を見た。
「やだ!ヒゲの剃り残し!」
木曜は、女装の日。
その他
公開:19/11/09 09:55
更新:19/11/09 16:04
更新:19/11/09 16:04
Twitterにて無茶ぶり
お題「変態分別」
また人格が疑われる…。
30代後半になりTwitterを開設し、ふとしたきっかけで54字の物語を書き始め、このたびこちらにもお邪魔させて頂きました。
長い話は不得手です。400字で他愛もない小噺を時々書いていければなぁと思っております。よろしくお願いします。
Twitterのほうでは54字の物語を毎日アップしております。もろもろのくだらない呟きとともに…。
https://twitter.com/makihide00
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