魔女のエステくじ

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グツグツ煮えた大きな鍋をかき混ぜている魔女がいた。
「とても美味しそうに煮えてきているわ」
その様子を見ていた男が叫んだ。
「貴様、オレの彼女をよくも……」
「美しい女はとても美味しく煮えるの」
そう、鍋の中には男の彼女が放り込まれていたのだ。
「カニバリズムめ!」
「失礼ね。食べるために煮ているわけじゃないわ」
「どういう事だ?」
「お待ちなさい。もうすぐ煮え上がるわ」
しばらくして、魔女が鍋の火をとめた。
「うん、完璧。ほら、ご覧なさい」
男が言われるがままに鍋の中を覗き込む。
「こ、これは……」
「どうかしら? 透き通るような白い美肌になったでしょ? あなたが引いたエステくじ、【ぽちゃ】だったから」
鍋の中では彼女が満足げにセクシーポーズを決めていた。
「あら、あなた。どう? 私、綺麗になった?」
「あぁ……」男はどう言おうか迷った感じにポツリと呟いた。「見事なマシュマロボディ、だ」
ファンタジー
公開:19/11/07 23:59
更新:19/11/08 00:11
魔女マシュマロ 太るくじ引きをする スクー

壬生乃サル

まったり。

2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)

壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

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