月の魔女伝説

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マシュマロを1つ食べた。特に、定かには見えなかった。2つめのマシュマロを食べたら細い弧を描いた月が見えた。3つめを食べると可憐な三日月が出た。4つめ5つめと食べていく度に月は膨らみ上弦の月、十日夜の月と変化していった。13コめを食べた時、美しい十三夜月になった。次に小望月。そして鏡のような十五夜の満月。16コめで十六夜に。
これからは欠けていくのね。少し淋しいわ。
更に1個ずつ食べていく。立待月。居待月。寝待月。更待月。有明月。とうとう三十日月。次、食べたら最初に戻るのよね。
けれど、最初には戻らなかった。見上げると見慣れた青い星が浮かんでた。
歌声や鼓笛隊の音がする。
大勢のウサギさんたちが、ラッパを吹いたり太鼓を叩いたり、歌ったりピョンピョン踊ったりしながら、青い星からこちらへパレードしてくる。
地球上では、マシュマロを食べて月に飛んだ魔女がいるという伝説があるとか、ないとか。
ファンタジー
公開:19/11/07 23:06
schoo 魔女マシュマロ パレードする月

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