宿題代行

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「今回も代行お願いします」
中学生の青年は、スーツの男に頭を下げた。
「分かりました。このプリントの難易度だったら、1000円ですね。5枚あるので5千円。いかがでしょうか?」
「それで大丈夫です。最近宿題の量が増えているので、また頼むかもしれません。その時はよろしくお願いします」
「私たちは大丈夫ですが、学生さんも大変ですねぇ……」

「約束の金額です」
スーツの男は封筒を手渡した。
その表情には、所有物を奪われるときのような悔しさが浮かんでいた。
「どうしたんですか、そんなに苦い顔をして。まぁ少し多いかもしれませんがね。ただ、私のお陰で儲かってるんですから文句はやめてくださいよ。私たち教師も薄給で辛いんですから」
男性教師はニヤリと口角を上げ、封筒の中の現金を数え始めた。
その他
公開:19/11/07 09:04
スクー 宿題集団

田坂惇一

ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。

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