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ここは冒涜が生んだ奈落の世界・・・

そこは、かつて人が住んでいた形跡がないほどに、荒れ果て、無残な灰色に染まっている。

命乞いをする者は、死者の魂を食らい、また、国に忠義を果てしていた者は、敗北の剣を折り、甲冑を脱ぐ。

近くの川や海や井戸の水は干上がり、恵みの雨がこの地を濡らさない限りは、心は全く潤わない。

やがて、人々の希望は目から離れ、開眼できないほどに、無知になる。
幸福を願っていた者は、幸福とは何かの問答ばかりを繰り広げ、無意味な論争の果てに、幻を覚える。

四季だけは何故か、私達を見放したりはせず、公平に春夏秋冬、特有の風や匂いを伝えている。

野望を見失った戦禍に、後悔を背負った動乱に、運命を知った預言者に、世界を失った宇宙に、我々の魂は奪われる。
その他
公開:19/11/04 21:56

神代博志( グスク )









 

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