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ちょっと変わった、心のカウンセラーだと評判の、リリィおばさんの店。
ある日、人前で話すのが苦手な青年、淳君が彼女を訪ねた。
読書好きで、引っ込み思案な彼に、リリィおばさんは話しかけた。
「貴方はマンガを読むのが好きなのね」
「はい」
「では、心の中で自分が好きなキャラクターになったと、思い込んでみましょう」
彼女の暗示とアドバイスを受け、彼は翌日から、人が変わった様におしゃべりになった。
行きつけの喫茶店で、淳君はマスターに言う。
「親切なカウンセラーでね」「そうですか」
「ええ、もう人前で話すのも、ドンと来いです!ギザギザ」「ほう」
「でも、暗示が切れると心配だなあ、ヘナヘナ」
「は?」
饒舌だが、どうも淳君の口調がおかしい。
マスターは、考えて言った。
「そのカウンセラー、イマイチですな。その口調、言葉の終りにマンガのセリフの“フキダシの形”を、言い表してるんと違いますか?」
ある日、人前で話すのが苦手な青年、淳君が彼女を訪ねた。
読書好きで、引っ込み思案な彼に、リリィおばさんは話しかけた。
「貴方はマンガを読むのが好きなのね」
「はい」
「では、心の中で自分が好きなキャラクターになったと、思い込んでみましょう」
彼女の暗示とアドバイスを受け、彼は翌日から、人が変わった様におしゃべりになった。
行きつけの喫茶店で、淳君はマスターに言う。
「親切なカウンセラーでね」「そうですか」
「ええ、もう人前で話すのも、ドンと来いです!ギザギザ」「ほう」
「でも、暗示が切れると心配だなあ、ヘナヘナ」
「は?」
饒舌だが、どうも淳君の口調がおかしい。
マスターは、考えて言った。
「そのカウンセラー、イマイチですな。その口調、言葉の終りにマンガのセリフの“フキダシの形”を、言い表してるんと違いますか?」
その他
公開:19/11/04 23:01
雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。
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