goggle社のヒミツ

ネット時代。今やネット検索でヒットしないものは認知されず、世の中に存在しないとみなされる。そんななか、俺はあることを発見した。ネット検索の世界を牛耳る超巨大企業goggle社。なんとgoggle社は検索してもヒットしないのだ！

これはきな臭い。もしかしたらgoggle社で検索したこと自体、タブーだったのかもしれない。俺は巨大組織から消されてしまうのだろうか。

それから何の変哲もなかった俺のサラリーマン生活は激変した。次にネットに繋いだら‘事態’は進行するかもしれない、そんな気がしてスマホの電源はあの日からオフのままだ。それでも手遅れか。街でスマホを持つ人たちが時おり俺のことを見ているような気がしてならない。

このままではまずい。

悩んだ末、俺は意を決して会社で最も信頼できる口の堅い後輩にgoggle社のヒミツを打ち明けた。


「それ、先輩、スペル違うっすよ」