奇妙な屋台
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「これなんですか?」
秋の伊佐神社の境内には、様々な屋台が立ち並ぶ。
俺は一風変わった屋台を見つけ、思わず声をかけてしまった。
「お兄さん、目のつけどころが良いね!うちのくじの景品は世界一周旅行。それにプラスして2000万円差し上げています。豪華でしょう?ただ、それ相応のものを引き取ってもらっています」
「それ相応のものって……?」
「体脂肪です。一回引くごとに1キロ太っていただきます」
なんだそれだけか。
俺は軽い気持ちでくじを引いた。
もう何回引いたのだろうか。
体全体が鉛のように重い。
自分の手のひらはホームベースのように大きくなっていた。
しかし、もう引き下がれなかった。
「もうやめときな、お兄さん」
「もう一回……」
「来年は痩せるくじ引きをするから、その時にまたおいで」
秋の伊佐神社の境内には、様々な屋台が立ち並ぶ。
俺は一風変わった屋台を見つけ、思わず声をかけてしまった。
「お兄さん、目のつけどころが良いね!うちのくじの景品は世界一周旅行。それにプラスして2000万円差し上げています。豪華でしょう?ただ、それ相応のものを引き取ってもらっています」
「それ相応のものって……?」
「体脂肪です。一回引くごとに1キロ太っていただきます」
なんだそれだけか。
俺は軽い気持ちでくじを引いた。
もう何回引いたのだろうか。
体全体が鉛のように重い。
自分の手のひらはホームベースのように大きくなっていた。
しかし、もう引き下がれなかった。
「もうやめときな、お兄さん」
「もう一回……」
「来年は痩せるくじ引きをするから、その時にまたおいで」
その他
公開:19/11/01 20:11
スクー
太るくじ引きをする
ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。
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