足のある節目
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「節目だからちゃんとしないとダメよ。」
それが母の口癖で、私はそう言われるたびに見えない鎖でがんじがらめにされてる気がした。
「女はきちんとしないとだめ。」
大概はこの二つがセットだったせいかもしれない。
女だからなんだと言うのだ男だってきちんとしなきゃだめだしちゃんとしてくれ!
そう心の中では大声で言い返しながら、そうねそうすると答えてきた。
大学は家から通えないところを選んだ。
一人暮らしで自由に生きられると思ったのに、母の声は余計大きくなった自分の中で。
「君みたいにちゃんとした子と結婚したい。」
そう言ってくれた人と結婚して自分も母親になって、はたと。
「ねぇお母さん、あれは何の節目だったの?」
「お母さんが道を踏み外さないための節目・・でももういいわね。」
と電話を切ったすぐ後に家出して今も母は戻らない。
夫は優しく息子は可愛い。
私の大切な節目たち。
どうか私を逃がさないで。
それが母の口癖で、私はそう言われるたびに見えない鎖でがんじがらめにされてる気がした。
「女はきちんとしないとだめ。」
大概はこの二つがセットだったせいかもしれない。
女だからなんだと言うのだ男だってきちんとしなきゃだめだしちゃんとしてくれ!
そう心の中では大声で言い返しながら、そうねそうすると答えてきた。
大学は家から通えないところを選んだ。
一人暮らしで自由に生きられると思ったのに、母の声は余計大きくなった自分の中で。
「君みたいにちゃんとした子と結婚したい。」
そう言ってくれた人と結婚して自分も母親になって、はたと。
「ねぇお母さん、あれは何の節目だったの?」
「お母さんが道を踏み外さないための節目・・でももういいわね。」
と電話を切ったすぐ後に家出して今も母は戻らない。
夫は優しく息子は可愛い。
私の大切な節目たち。
どうか私を逃がさないで。
その他
公開:19/10/29 12:44
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