コンビニにいない少女

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「美梅、もうバイト終わったかな?」
私たちはバイト終わりの美梅とカラオケに行く約束をしていた。美梅はコンビニでバイトをしている。交代の時間に迎えに行くと言ってあったので、時間はちょうどいい。
しばらく店の外で待っていたが、5分過ぎても出てこないので、私たち3人は中に入ることにした。
「美梅ー」
従業員のバックヤード入口のすぐ横に、ジュースやお酒の売っているコーナーがある。その裏は補充する場所になっているので、中の様子がよく見える。私は中に美梅がいるのを見つけた。
「あ、ここに隠れてるよ。美梅!早くおいでー」
「ただいまー」
その時、後ろの入口から美梅が入ってきた。
「え、じゃあ、この子は?」

人違いかと思った瞬間、コンビニの店長が私たちのもとに慌てて駆け寄ってきた。
「美梅さん、救急車で運ばれたのよ!行ってあげて」
私たちは顔を見合わせて青くなる。

「え、じゃあ、この子は?」
ホラー
公開:19/10/29 20:28

深月凛音( 埼玉県 )

みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
猫ショートショート入選『ミルク』
渋谷ショートショートコンテスト優秀賞『ハチ公、旅に出る』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[節目]入賞『私の母は晴れ女』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[縁]ベルモニー賞『縁屋―ゆかりや―』

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